面接のポイント(BlanketL-1A)
1. はじめに
- BlanketL(ブランケットL)ビザには、役員・管理職用のBlanketL-1Aと、スペシャリスト用のBlanketL-1Bのカテゴリーがあります。
- どちらに該当するかはサポートレター1ページ目の3行目、”Re: Blanket L-1* Visa Application for ~”でご確認いただけます。
2. Blanket L-1Aビザとは
- BlanketLビザは国際企業(アメリカとアメリカ以外に拠点のある企業)の拠点間の異動者用のビザです。今回申請されるBlanketL-1Aビザでは、米国でのポジションが executive position(役員)または managerial position(管理職)であることが求められます。
- ビザ審査のガイドラインであるForeign Affairs Manualに、managerial / executive positionについて下記の説明が記載されています。
- 役員や管理職は、単に部下の業務を監督、管理するのではなく、社内の重要な機能を管理することが求められます。そのため、管理しているのは具体的にどのような機能なのか、それを管理するためにどのような業務を行っているのか、また実務を行っていてもあくまでも管理業務が主であることの説明が求められます。例えば実務が主であるプレイイングマネージャーは、役員や管理職として認められません。
- 役職名によって役員や管理職とみなされるわけではありません。スタッフであっても事業計画を立案し、組織を指揮、管理する立場にある場合、役職名が管理職でなくても役員や管理職とみなされることもあります。
- 役員または管理職であるかの判断には、直接または間接的な部下の人数や業務内容、上司が組織内でどのポジションか、日常的な業務が管理職や役員として相応しいかどうか、例えば会社を代表して重要な会議に参加するか、また重要な決定を下す権限を持っているかなどが見られます。
3. Blanket L-1A ビザの審査のポイント
- 申請者の役割が米国拠点にとって必要不可欠かどうかを見ます。管理能力を有する申請者を派遣することができないと現地の事業にどのような支障がでるのか、「この人を派遣しないと確かに困る」と領事が実感できるよう、なるべく具体的かつ平易な表現を用いてご説明ください。
- 申請者の管理能力を有するかは以下のポイントを見ています。これらのポイントに準じて、具体的に平易な表現を用いてご説明ください。
- 十分な管理職経験があるのか(EビザのManagerialよりも管理能力が求められます)
- 米国拠点のポジションは、部下を統括管理するポジションか
- 現地で採用することが難しいか
- 管理能力を反映した給与か
4. 領事の質問への対応
- よくある質問はこちらをご覧ください。
- 前述の審査のポイントを理解した上で、以下の質問への回答をご準備ください。
その際サポートレターの記載内容との整合性にご注意ください。
Q. 米国でのあなたのポジションは?部下はどのようなポジションで、何人ぐらいつきますか?
A. 例)現地での部下は ** 名のAssistant Managerです。(BlanketL1-Aの管理職には、スペシャリストなど一定のスキルがある部下の管理監督が求められます)
Q. アメリカで何をしますか?
A. サポートレターの 4. The applicant's duties at the U.S. enterprise に現地での業務内容が記載されています。管理職としての業務を中心にお答えください。
Q. 管理職の経験はありますか?
A. これまでの管理職経験(年数、管理内容)についてお答えください。
Q. アメリカでの年収はいくらですか?
A. サポートレターの 1. Summary of the application に記載されています。
Q. プレイイングマネージャーのようにスタッフと同じ業務もしますか?管理業務とのウェイトを説明してください。
A. 人手が足りない場合は私が直接行うこともありますが、私の役割は管理業務で8割です。
Q. あなたの英語力でアメリカ人の部下をどう管理するのですか?
A. 現地には語学力に長けた部下がいるので、私の語学力でも業務上問題ありません。
Q. あなたを派遣できないと米国拠点の運営にどのような支障が生じますか?
A. 私に課せられている **の業務を推進する人がいないため、顧客に迷惑がかかる可能性が高いです。米国でのビジネスチャンスを逃してしまい、売り上げにも大きな影響が出ます。
Q. あなたの言う管理能力を有する人はアメリカにもいます。なぜ現地採用ではだめなのですか?
A. 日本の経営方針を理解していることが最大の理由です。基本的には、日本の経営陣の意向に沿って、米国法人を運営する必要があります。
5. 一般的な注意事項
- フレーズは短く、簡潔にお答えください。
- 面接官が日本語が話せない領事で、伝えたいことが伝わらないと感じた場合、「正確にお伝えしたいので通訳をお願いできますか」とその場で依頼してください。
- 面接の際メモを見ながら回答はしないでください。回答をそのまま読み上げているとみなされ、メモを取り上げられたことがあります。面接が始まる前に確認する程度にとどめてください。
- これまでの経験、保有する知識と実績に自信を持ち、堂々と胸を張って面接にお臨みください。