面接のポイント(B-1 Industrial Worker)
1. Industrial Worker (インダストリアル ワーカー)とは
- 一般的な商用での入国のためのB-1ビザですが、例外的に就労を認められる場合があります。
ビザ審査のガイドラインであるForeign Affairs Manual (FAM)では、商業または産業労働者(Commercial or Industrial Workers)として以下のように説明しています。- 米国外の会社から購入した商業または産業設備または機械を設置または修理するため、
もしくは米国の労働者がそういったサービスを行うことができるように訓練するために、
米国を訪れる外国人。 - 売買契約にそのようなサービスを提供することが記載されている。
- ビザ申請者は契約に記載されたサービスまたはトレーニングを行うのに不可欠な独自の知識
を有していなければなりません。 - 米国法人から報酬を受け取ってはなりません。
- 建設業務を行うことを求める外国人には該当しません。建設業務に従事する他の労働者の
管理もしくは訓練をする為であればB-1ビザが認められますが、建設業務を行う労働者には
認められません。
- 米国外の会社から購入した商業または産業設備または機械を設置または修理するため、
- 通常は有効期間10年で発行されます。入国時にはビザ・パスポート以外に、ビザ申請時に提出した売買契約書や注文書、サポートレターを携行する必要があります。同じビザを使って、ビザ申請時とは異なる企業や業務内容でIndustrial Workerとして渡米することも可能です。その場合は、その出張に応じた売買契約書や注文書を入国の都度、携行してください。
2. B-1(Industrial Worker)ビザの審査のポイント
- 顧客との間で交わされた設備や機器の売買契約書や注文書コピーの提出が求められます。
- 設備の導入や補修など、サービス業務の提供が明記されているかを見られます。
売買契約書とは別の資料の提出でも構いません。 - 設備を販売した企業とは別の、関連会社や派遣会社所属の方がビザを申請する場合、
契約のチェーンが繋がっていることが求められます。具体的には、販売企業と関連会社間の
委託契約書や現地からの招聘状などが別途必要です。 - 申請者がそのサービスを提供するのに必要な経験や知識があるかを見られます。
- 滞在予定期間が契約内容に対して妥当かが見られます。
3. 領事の質問への対応
- よくある質問はこちらをご覧ください。
- 前述の審査のポイントを理解した上で、以下の質問への回答をご準備ください。
その際サポートレターの記載内容との整合性にご注意ください。
Q. アメリカには何をしに行きますか?
A. 作業内容は事実に基づいてご説明ください。**設備の設置(install)、補修・修理(repair)、訓練(training)などの単語をご使用ください。ただし、Workという単語は
避けてください。
Q. どの位滞在しますか?
A. サポートレターをご確認の上ご回答ください。1回の滞在期間は最大6ヶ月です。
Q. なぜ現地のエンジニアではなく、日本から派遣されるのですか?
A. 顧客の技術者ではできない理由をご説明ください。
Q. 給与はどこが払いますか?
A. 日本の所属企業です。(Bビザはアメリカを源泉とした給与は受けとれません)
Q. 今の会社で何年お勤めですか?
A. 勤続年数が5年未満の場合は、技術者として十分な経験があることを説明してください。
- 稀に突っ込んだ質問をする領事もいます。慌てず、事実に基づいて回答してください。
Q. この作業内容であれば数ヶ月もかからないのではありませんか?
A. 実際の作業計画に加え、トラブルや作業計画の遅れなどを想定しています。もちろん業務が完了次第帰国します。
Q.注文書だけでなぜ売買契約書は無いのですか?
A. 必ずしも契約書でなくても、設備の販売とそれに基づく作業のためであることが明記されていれば、注文書でも実質的には同等であると考えます。
Q. 社歴が浅いのに申請内容の作業を本当にできるのですか?
A. 顧客の技術者ではできない理由と、それを遂行するためにご自身がもつ独自の経験や知識を詳しくご説明ください。
Q. この内容であれば就労ビザではないですか?
A. 今回は赴任するわけではなく、あくまでも短期間の出張ですし、今回の業務は売買契約に基づく作業のためB-1ビザのindustrial workerとして認められると考えます。
Q. 英語が苦手なようですが、どうやってその用務を遂行するのですか?
A. 作業上英語はほとんど必要としませんし、現地に通訳がいますので支障はありません。
4. 一般的な注意事項
- フレーズは短く、簡潔にお答えください。
- 面接官が日本語が話せない領事で、伝えたいことが伝わらないと感じた場合、「正確にお伝えしたいので通訳をお願いできますか」とその場で依頼してください。
- 面接の際メモを見ながら回答はしないでください。回答をそのまま読み上げているとみなされ、メモを取り上げられたことがあります。面接が始まる前に確認する程度にとどめてください。
- これまでの経験、保有する知識と実績に自信を持ち、堂々と胸を張って面接にお臨みください。