面接のポイント E-2 保有資産
-
Eビザの概要
-
移民局での手続きが不要な特殊な就労ビザです。また日本の場合は日米友好通商航海条約に基づくため、会社および申請者は日本国籍であることが求められます。そして日米間の貿易や投資によるアメリカでのビジネスの発展が求められます。
-
-
E-2カンパニーに求められる条件
-
E-2カンパニーの投資にはリスクが求められます。ここでいうリスクとは、工場建設や設備の購入、企業の買収など、ビジネスがうまくいかなかった場合投資の回収が難しいもの(価値が毀損するモノへの投資)でなければなりません。またその投資は事業規模に対して十分であり、なおかつ事業を成長させ、雇用を生み出さなければなりません。
-
オフィスがあり、売上があり、雇用があり、ビジネスがreal and activeでなければなりません。ただし立ち上げ直後で売上や雇用が十分でない場合は、事業計画などでその将来性を説明することが求められます。
-
-
面接のポイント:以下の点に応えられるようご準備ください。
-
リスクのある、十分な額の投資を行ったか?
-
保有資産で申請する場合、バランスシートの固定資産の額が十分あることを根拠としています。固定資産に計上されるものは設備、装置、建物、土地など、売却しても投資の回収は困難です。リスクのある投資であるとご説明ください。
-
どういったものにどれぐらい支払ったかをご説明の上、投資額の合計は事業規模に対して十分大きな額の投資であるとご説明ください。
-
-
投資が事業を成長させ、雇用を生み出すか?
-
事業内容をご説明の上、事業計画にそってどのように事業を拡大させるか、どのような組織体制になるかをご説明ください。特にローカル採用が増えるかがポイントになります。
-
今後追加投資をする予定があれば、ご説明ください。
-
-
ビジネスはreal and activeか?
-
保有資産で申請する場合、設備や工場などを持っていることが多いので、論点になることはまずありません。質問が出た場合は、会社の概要など実態をご説明ください。
-
ローカル採用が少ない場合は、採用活動の状況や、今後の採用計画をご説明ください。
-
-
管理職の十分な経験があるか?(管理職の場合)
-
アメリカでのポジションをご説明いただいたうえで、その業務に求められる管理能力が十分あることを、ご自身のこれまでのキャリアをもとにご説明ください。
-
管理職のご経験が短くても、業務上でのマネジメント経験や部下の育成などのご経験をご説明ください。
-
-
管理職のポジションに就くか?(管理職の場合)
-
単にタイトルを説明するのではなく、今回の派遣で与えられたミッションがスタッフレベルに遂行できるものではなく、管理職としての役割が求められることをご説明ください。
-
部下がいないことを理由に、管理職ではないのではないかと聞かれることもあります。部下がいるかどうかは管理職かどうかの判断基準ではありますが、必要条件ではありません。部下がいなくても、部門や機能を管理する業務であるということをご説明ください。
-
-
essential skillを有しているか?(スタッフの場合)
-
米国での業務を遂行する上で、高いレベルのスキルや知識が不可欠であることをご説明の上、それらをどのように習得されたかを職歴に基づいてご説明ください。職務経験が短い場合は、その分専門性の高さなどをよりアピールする必要があります。
-
アメリカではそれらのスキルや知識を有した人材を採用することは困難。だから日本から派遣しなければならい、ということが説明できるかがポイントとなります。
-
-
Eビザ新規申請では申請者だけでなく、会社のについても審査されます。サポートレターの内容を十分理解し、管理職でなくても赴任先についてきちんと説明できるようご準備ください。
-
-
その他の一般的な質問
-
面接のポイントで挙げた点が審査結果を大きく左右することもありますが、以下のような簡単な質問で終わることも少なくありません。簡潔でかまいませんので、回答をご準備ください。
-
どこで働きますか?
-
どういう事業を行っていますか?
-
今の会社でのあなたの役割は何ですか?
-
これまでどのような仕事をしてきましたか?
-
今の会社で何年働いていますか?
-
赴任先でのポジションは何ですか?
-
マネージャーの経験は何年ありますか?
-
-
- 面接のポイント
- 事業を行うに足る十分な投資がなされたかどうか
-
サポートレターの9 FAM 402.9-6(B) E-2 Applicant Must Have Invested or Be in Process of Investingおよび9 FAM 402.9-6(D) Investment Must Be Substantial:に記載している内容をベースに以下回答できるようご準備ください。
-
投資内容:既存の保有資産(設立以来、継続的に行ってきた事業運営に不可欠な過去の設備投資)
-
投資額:バランスシートあるいは固定資産台帳などで確認できる固定資産の減価償却前の総額
-
-
- その投資により事業を成長させ、米国の国益となる経済活動を行うこと示せるか(売上・利益および米国人の雇用拡大、将来的に十分な発展性が見込める企業であること)
-
サポートレターの9 FAM 402.9-6(E) Enterprise Must Be More Than Marginal:に記載している内容をベースに以下回答できるようご準備ください
-
事業内容、今後の事業展開(どのように事業を拡大させていくのか)
-
(ビジネスプランに沿った形で)5年後の売上、組織体制
-
*ローカル採用で組織が拡大していくのかが審査上のポイント。
-
今後の更なる投資の予定など
-
-
- ビジネスがReal and Activeであるか(売上が立っていて、従業員が雇用され、給与支払いが発生し、組織として機能している会社であること)
-
サポートレターの9 FAM 402.9-6(C) Commercial Enterprise Must Be Real and Active:に記載している内容をベースに以下回答できるようご準備ください
-
現状事業が動いているか
-
売上(直近の財務諸表で金額も把握しておいてください)
-
雇用の実体(組織の人数)
-
-
- 個人の条件(米国で遂行予定の業務を行うだけでの経験、能力があるのかどうか)
- 管理職ポジションでの申請
-
ご自身の役割が何であるのか、十分なManagement経験はあるのかといった視点で審査されます。管理職ポジションとしてのご自身のミッション、マネジメント経験、またこれまでのどのような経験や能力が現地で活かされるのかなど、アピールできるようご回答を準備ください。
-
役職としてのマネジメント期間が短い場合でも、実務上の業務マネジメントや部下の育成などの経験をアピールしてください。
-
サポーターレターのDuties and Responsibilities:、Background and QualificationおよびにReason for Assigning an Employee from Japan にも記載の内容もご参考ください。
-
- Essential Employeesでの申請
-
現地での業務を遂行するうえで、求められる必要不可欠なEssentialなスキル、専門知識はなんであるのか、それらを身に付けるだけの十分な経験やアカデミックな知識があるのかどうかといった視点で審査されます。日本において関わってきた当事者でなければ業務の遂行は困難であること、米国労働市場で採用した人材では即戦力とはならないことなどをアピールできるようご回答をご準備ください。
-
サポーターレターのDuties and Responsibilities:、Background and QualificationおよびにReason for Assigning an Employee from Japan にも記載しています。ご参考ください。
-
- 面接時の想定質問
領事からの質問はシンプルな内容であることがほとんどです。質問に対しては聞かれたことだけに端的に回答するというスタンスで構いません。
実際に多く質問されている内容は以下の通りです。
-
どこで働きますか?
-
何をやっている会社ですか?
-
あなたの役割はなんですか?
-
親会社で何年働いているのですか?
-
赴任先でのポジションは?
-
これまでの仕事の内容は?
-
今後現地採用の予定は?(組織が小さい場合)
-
(管理職での申請の場合)
-
マネージャーの経験は何年ありますか?
-
部下は持ちますか?
-
面接での質問はケースによっても異なります。シンプルな質問で終わることもございますが、Eビザ新規申請のトップバッターとなる申請者はご自身の役割だけでなく、現地子会社に関する情報についてもしっかりとご説明が出来るよう備えてください。
- 面接の基本情報(当日の注意事項等)